1997年02月19日
医は仁術
医は仁術
風邪をひいた。もう、今年の風邪は文字どおりの「風邪(ふうじゃ)」で、正月明けにひいたものは頭痛を熱を伴い目の前がくらくら。それがよくなりかけた頃にひいたものが、今度はおなかにきて下痢が連続する事態。ようやくこのところ持ち直したものの、まだ喉がちょっと痛い。
こんな時に行くのが、行き付けの町のお医者さんであるが、ここの先生に会っただけでなんとなく心強くなる。恰幅の良い、はきはきと患者に対応するさまはそれだけで風邪を治してくれるような印象を与える。事実、患者にとっては頼りなさそうなひょろひょろの医者よりも、こうした医者に見てもらうほうが暗示効果もあって治りがよいと言う。
しかも、この先生は診立てがうまく、自分の手におえないとわかればすぐに大きな病院を紹介してくれる。普通の医者にはなかなかいない。私も先生の紹介で、大きな病院に行ったが、結局手術を必要とするような病気だったとわかり、それ以来全幅の信頼を置いている。しかもその紹介のときが振るっていた。「紹介状を書くと、規定でお金をもらわなきゃならんのですよ。でも、あんな紙切れに金払うのはばからしいでしょ。だから、私の名刺に一筆書いてお渡ししますから、これ持っていってください。向こうにも話ししておきますから。」
なるほど 医は仁術とはこれかと思った。
実はこれには後日談がある。それは又次回。
1997/2/19
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