1995年12月23日
トラムを支える人、施設
輕便鐵路:自動售票機(自動券売機)
香港ではめずらしく、お釣りの出る自動售票機
輕便鐵路は月台に自動售票機(車票(tickets)の自動券売機) がある。輕便鐵路は「輕鐵指南」という小冊子を各服務中心で配布しているが そこには、「開放式収費系統」(Open Fare System)としてこの方式が紹介されている。 「輕鐵沿線各站不設閘口或閘機、車上亦没有収費箱。」 「各停留所には改札口や改札機を設けていませんし、 列車内にもまた、料金箱を置いていません。」というような意味だろう。
ヨーロッパのトラムによくあるように総て乗客のマナーに任せてあるのだ。 開業当初は、自動售票機はお釣りのでない仕組みであったせいか、 両替をする人を兼ねたきっぷを集める人がいたようだが、 私が訪れたときはもうどこの站でもみかける事はなかった。 タダで乗り放題の仕組みではあるが、 抜き打ちの検札があってその時にきっぷをもっていなければ 5倍の罰金を取られるという。
しかし、罰則のせいではなく、利用者には「おらが輕鐵」 自分達の支払った料金で運営されている事がちゃんと 意識されているようだ。きちんと切符を買っている人を多く見かけた。 また、発車間際に私が切符を買っていると、運転手さんは発車を待ってくれたりもした。
このシステムは「日本では時期尚早」などという、うがった評価を マニア雑誌などでよく見かけるが、これは住民を基本的に信用しない 日本のお役所的発想といえよう。利用者と事業体の信頼関係さえ 築く事ができれは日本でも決して不可能ではないと実感した。 反射的に連想したのが、東急世田谷線であるが..いかがであろうか。
輕便鐵路:ICカード改札機
液晶パネルには「どうぞお使いください」のような表示と
使用方法などが交互に表示されていた。これはICカード方式の改札機で、
非接触のかざすだけで料金が引き落とされていくカードの試験運用のためのものだそうだ。香港在住の'tujimoto'さんからメールで教えていただいた。
ありがとうございます>tujimotoさん
この、ICカードは「八達通」(Octopus card)オクトパスカードとして、現在香港で実用化されている。輕便鐵路の各站を回る検札員は八達通の残高や利用状況を表示する機器をもっているという。
また、この「八達通」は交通機関のみならず、停車場(駐車場)、超市(スーパーマーケット)、便利店(コンビニ)、街の飲食店から学校の購買部まで使えるところが出ており、追加料金を払えば、使用者の顔写真を入れることも可能で、一部の企業では身分証兼、建物の入出証としても利用している。香港政府では「八達通」の経験を生かしてセキュリティの問題を解決すれば、公的な身分証にも導入することを検討しているという。単なるプリペイドカードではないということだ。
輕便鐵路:掃除などをしてまわるおばちゃん
各站や線路沿いでよくみかけた。掃除をしてまわるおじさん、おばちゃんたち。
高齢の人が多かった。きっと「輕便鐵路共済会」みたいな外郭組織が
あってこれが、清掃業務にあたっているのであろう。
輕便鐵路:運転手さん
天水圍(Tin Shui)總站で列車や施設の写真を撮っていたら、
めずらしそうによってきた運転手さん。
もちろん私のもっていた電子カメラ カシオQV-10を
めずらしがったわけで、性能とか値段とかをいろいろ聞かれた。
電車:東區走廊(Island Eastern Corridor)の下の留置線
高速道路の高架下を利用した留置線。この時は全く電車が留置されていなかった。
この電留線は筲箕灣道と東區走廊が接近している、西灣河站(地下鐵路・港島線)付近にある。結構大きな規模の電留線である。
電車:電車廠(車庫)
屈地街(Whitty Street)にある電車の車庫。
観光用の2階がオープンになっている電車はここから乗車する。
電車:路上の停留所を拡張するために線路をずらして、用地を確保した跡。かつての線路がそのまま残っている。
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