2001年07月13日
議定 7
軍事力増大と警察力強化
外交官は言行一致してはならぬ。
軍事力増大と警察力強化・・この二つを欠いては、前述の計画を完成させることは全くできぬ。儂らの到達目標は、儂らを除いては、世界のすべての国家には、労働者階級共の群集と儂らの利益に奉仕する少数の百万長者と、警察官と兵隊たちだけがいればよろしい。
ヨーロッパ全土、また、ヨーロッパとの関係を通じて他の大陸にも、儂らは騒乱と混乱と敵愾心を起こせねばならぬ。そのことは、儂らにとっては二重の利益が有るのじゃ。まず第一に、すべての国々を抑制できるのじゃ。儂らが意のままに混乱を作り出し秩序を回復する力を持っておることは、よく知られておるからなのじゃ。これらすべての国々は、儂らには圧政に欠かせぬ力があることを見慣れておるのじゃ。第二に、儂らは策謀を駆使して、政治的手段により、経済条約あるいは借款協定により、すべての国々の内閣の内部に伸ばしてあった糸という糸をもつれにもつれさせるじゃろうて。このことを成功に導く為には、儂らは交渉協定締結の際に狡猾さと洞察力とを発揮せねばならぬが、いわゆる「表向きの言葉」を使うときには、心とは裏腹に正直従順に従い続けるのじゃ。このようにして、畜生共の個人や政府は、儂らが見せてやることなら何でも上辺だけを見るように躾けられておるので、儂らを恩人とか人類の救世主と思い続けるのじゃ。
儂らに反抗する国がある場合は、その隣の国から戦争を仕掛けさせ、反逆行動をことごとく叩き潰す位置にいねばならぬ。しかし、その隣国も束になって反抗するならば、その折には儂らは世界戦争という手段に訴えて対抗せねばならぬ。
政治上で成功を収める根本原則は、企図を秘匿することに有るのじゃ。外交官は言行一致してはならぬ。
畜生共の政府は、すでに完成の域に達しつつある、儂らが練り上げた大規模な計画に沿うように行動させねばならぬ。何によってかといえば、いわゆる「強国」と称する手段を使い、ひそかに儂らが吹き込んだ世論というものによってな。「強国」・・それは新聞なのじゃ。その中には、ごくわずか例外はあるが、すでに完全に儂らの手中に有るのじゃ。
ヨーロッパにおける畜生共の政府を統制する政策を一言に要約すれば、一国をテロ攻撃して儂らの強力さをすべての国に見せつけることにあり、もしも儂らに対して総決起することでもあらば、儂らはアメリカ、支那、日本の火砲を向けさせて応戦するじゃろう。
19世紀はあらゆる「国」が「主権国家」として目覚めた時代であった。それは同時に国境問題とそれに伴う紛争が各地で噴出を始める時代でもあった。彼らはそれらを裏で操っていると自負している。(2005/09/24 コメント)
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