2005年02月07日

私の体は頭がいい その2

自分の放送を自分で聴くことがあるけど やかましいですよね^^朝の放送全体を壊すような..

舞台をやると体の疲労がすさまじい、でも歌舞伎の人たちはぶっとおしでやっているが疲れないのはなぜか。
武道とは勝利することを喜ばない闘争本能を作り上げること
勝つことを喜ぶと身体は反応しなくなる
「やわら」ちゃん(女子柔道の谷選手ですね)の鍛え方 石段を上り下りしながら 横からトレーナーが計算問題だす。「一足す三は」「四足す二は」やわらちゃんはこれに答えながら石段を上り下りしている。頭をほかに持って行っておけば、体が反応する。
イチローも 対向車ナンバーの足し算をしている。ボールを打つとか相手を投げるというようなことに集中すると反応できなくなる。
武道とは自己を否定し自己を超越すること

宮本武蔵の「五輪書」にある言葉
武道でやってはいけないこと=「居付(いつき)」。
一筋に思う病なり 
心の一筋にとどまるを病とする
絶対こうしようと思う
練習したことを見せよう
自分で勉強したことを見せよう
プレッシャー感じちゃいけないと思う
緊張してはいけない
何事も心の一筋にとどまりたると病とするなり=マイウェイ馬鹿みたいな上司
一筋という力みが病

これから全部解放されなさい

「起」おこり
中枢から末端へクリスマスツリーを降りていくような動きは、敵に読まれる。これって長島的ですよね。
自分を体の中におくと力んでしまう。
剣を振り下ろす一番いい方法は、「上段から腰が落ちる」=剣の線は最短をとおる=これが最強の動き。ちょうど マリオネットの頭の糸を切った状態。生まれたままの気持ちで刀をすとーんと落とす。これが難しいんですよね。

TVゲームは動体視力の限界を超えて敵をやっつけられるという。でも「動体視力」は何の役にも立たない。所詮パターン化なんですよ。やっている内にパターンが読めてしまう。そんなもの鍛えても何の役にも立たないんですよ。

人間って 蚊 蠅 蜂 たたく様子が変わる。それはどんな風に変わるのか。体の中に一撃必殺の思いがないといけない。何をしでかすかわからないというのが武道の基本。これは宮本武蔵の五輪書の中で語られている。間の拍子を知る。リズムを相手に会わせない

(2005/02/07~11 放送)

Source

cover 私の身体は頭がいい―非中枢的身体論
内田 樹 (著)

Amazonの「BOOK」データベースより
いま武道が熱い!日本最強“運”武道家の痛快エッセイ。武術とは、人間が本来もっている可能性を開花させて「よりよく生きるための技術」である。レヴィナスの研究者でもある著者の永年の修業に裏づけられた「身体の思想」。

cover 五輪書 (講談社学術文庫)
宮本 武蔵 (著), 鎌田 茂雄

Amazonの「BOOK」データベースより
一切の甘えを切り捨て、ひたすら剣の道に生きた絶対不敗の武芸者宮本武蔵。武蔵は、「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす」る何十年にも亙る烈しい朝鍛夕錬の稽古と自らの生命懸けの体験を通して「万里一空」の兵法の極意を究め、その真髄を『五輪書』に遺した。本書は、二天一流の達人宮本武蔵の兵法の奥儀や人生観を知りたいと思う人々のために、『五輪書』の原文に現代語訳と解説、さらに「兵法35箇条」「独行道」を付した。

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