2006年10月09日

ウサギとカメ 日はまた昇る

イソップ物語になぞらえた海外エコノミストの本から。 「日はまた昇る」日本は亀。ウサギはどこでしょう。..中国ですね。

小泉を当選させたのは日本のは巨大な選択だった。よって日はまた登る。60年代の選択と同じ様相を呈している。安保運動で日本は当時ひっくり返りそうだった。アメリカも日本の共産化を真に危惧した。そして 岸→池田内閣。ところが、あれほど安保で反政府を叫んでいたのに選挙やると自民党が勝ってしまう。所得倍増政策で安保運動を捨てさせる。

60年代、メディアで世論を動かしていた人が所得倍増なんかできるわけがないという。 ところが所得倍増を成し遂げた。それを知っていた人は池田さんだけだった。

日本には自国の経済を占う人はいない。海外のエコノミストを見ていた方がよくわかる。

中韓と日本はうまくいっていない。
ウサギ:中国ブーム ウーロン茶 中国健康ブームがやってきたことがあった。中国4000年の歴史。ところが中国の様子がおかしい。世界のメディアが日本に教えたんだけど日本は気づかなかった。江沢民は当時半日教育に力を入れ始めた。悪いのは全部日本人だ。

ニューヨークタイムズは早々と取り上げている。ところが日本では阪神大震災、オウム真理教で 取り上げるどころではなかった。

半日教育をする中国の事情:ソ連崩壊 天安門事件 信教ウイグル自治区での反乱 国民精神再統合運動
江沢民:魯迅記念館仙台政府要人に会わない 中国向けのゼスチャー 反日教育大成功。
観光で中国に行く日本人は中華人民共和国を見たい訳じゃない。清の時代、明の時代、漢の時代そういう歴史を見たい。上海の新しいビルなんかちっともおもしろくない。シルクロードや万里の長城なら一日たのしめる。

経済誌は「チャイナリスク」と言うことを言う。それは組織原理や職業倫理は中国では未成熟と言うことが元になっている。日本の場合、近代化に入る前にさんざん練習している。江戸時代の商業の仕組みは、資本主義が入ってきた時にに素直に移行できた。
ところが中国は商業を軽蔑していた。中国は動かないと言うことが一番偉い人間の姿

高度成長は日本と本質的に違う。13億の人口。人間が体験したことのない国家の大きさ。13億の人民をとりあえず食べさせてる。中国は経済成長率が7%以下になったら失業者が倍増する。共産党だけで野党がいない。これはリスク。

徳川時代:野党=薩長..何故生かして残したのか。倒幕を懸念して西国には追いやったものの、家康の懸念は250年後に明治維新という形で実現してしまう。しかし、あえて言うなら、家康はあえてこの敵方を残したのではないかと。政権をあらたに作るときに政権が倒されることを前提に作らないと国家が倒れる。

中国には共産党がぽしゃった時のリスクがある。 司馬遼太郎:「中国という国は異民族支配の歴史が半分以上ある。」漢人の作った国はことごとくうまくいかない。中国の歴史には連続性がない。時代によって違う国になる。支配者がことごとく入れ替わってしまう。「今、中国の政治をしているのはマルクスとレーニンですわ。」

玄奘三蔵が苦労して天竺に言って持ってきた教典は中国にはない。みんな日本にある。中国化した仏教を大事に寺の奥に隠したのは日本人。

(2006/10/09~13 放送)

Source

cover 日はまた昇る 日本のこれからの15年
ビル・エモット (著), 吉田 利子 (翻訳)

Amazonの出版社/著者からの内容紹介より
英『エコノミスト』誌編集長による待望の「日本復活宣言」。
著者は90年のベストセラー『日はまた沈む』でバブル崩壊を見事に予測した。以来15年間、日本は低迷を続けたが、著者はこの間に日本がゆっくりと、確実に変わったと指摘する。債務と生産能力と雇用における三つの過剰が解消し、制度改革は経済を効率化した。そして正規雇用と所得の回復も見えはじめている。ようやく「日は再び昇りはじめた」。さらに競争と効率化と生産性上昇を促せれば、少子高齢化社会でも年3パーセントの成長が可能だろう、日本という国は歩みの遅い着実なカメであり、足は速いが不安定なウサギである中国に将来的には勝つだろうと予測している。
昨年より株価が上向き、景気回復が言われるが、まだ半信半疑という人も多い。本書はいま日本人が最も読みたい一冊であり、東アジア情勢の展望、政治の変化と靖国問題も論じられ、読みごたえがある。

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