2008年07月23日

時計仕掛けの自動ターンアウトレール

自動ターンアウトレール R-19 プラレールの「レール部品」の中ではもっとも秀逸な部類だ。日本の機械部品の職人技が、こうしておもちゃのギミックとして使われているのが結局は次の「職人」を育てていった、そういう側面があるように思う。

ポイントが切り替わる仕組みは、レールの先端にあるこの「黄色のつめ」が車輌の動輪軸の位置にある「ひっかかり」に引っかかることで、動力車の前輪がポイント部にさしかかる直前に切り替わる仕組みになっている。

逆方向からくる車輌の「ひっかかり」には、このレールの「黄色のつめ」が前方に倒れてエスケープするようになっている。順方向へ進むと、この「黄色のつめ」は次第に低くなっていき、ポイントが切り替わる時に車輌の「ひっかかり」からはずれるようになっている。

裏ぶたを開けてみる。すべての作動をリンク機構+時計仕掛けでやってるところが尋常でない。

逆方向からくる車輌の「ひっかかり」が、「黄色のつめ」をおすと、この部分が次の雁木車を推すようになっている。

これが、もっとも秀逸な部分。「雁木車」をつかって、ポイントが切り替わる仕組みを実現しているあたりがすごい。機械時計の脱進機の仕組みを彷彿とさせる。車輌によって推された軸が、雁木車を一つ進める。雁木車は6歯あり、その下部には三角のヘリが着いている。これによって、一回押されるごとに三角の頂点部分と辺の部分が交互にきてポイントを左右へと切り替える仕組みになっている。

さらに、レバーによって、ポイント現状位置をホールドする仕組みがこの単純な仕組みの中に組み込まれていることを思うと、優秀としか言いようがない...ただし..
左方分岐しかないのが残念。右方分岐の自動ターンアウトも欲しい。部品を共通化するような発想がもう一段あれば、真に秀逸=システマチックであることが叶ったのに、現状では優秀な職人技の域にとどまっているのが残念。贅沢な要望かもしれないが。

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